こちらもベンチャー投資をされている方からのオススメの本です。起業したい人や起業している人にはかなりいい本ですね。細かいことは書ききれませんが、この本は買って手元においておくのも良いかと思います。

「起業のファイナンス」

不況期は、実は企業に向いています。「不況時に起業した会社はうまいく」と言われるのは、好況に浮かれて起業した会社より、不況時に堅め堅めに考えて商売を始めた方が成功率が上がるということがあるでしょう。加えて、不況時には起業を考えるライバルが少ない、ということもあります。ビジネスは競争です。特に現代のように情報が瞬時に飛び交う社会では、儲かっているビジネスは、必ず前する奴が現れます。分け合うパイが同じなのに競争相手が増えれば、当然、利益は少なくなってしまいます。しかし、ライバルが少ない時に起業すれば、みんなが気付いて腰をあげる頃には優位なポジションに先回り出来ていて、結果としてビジネスとして成功する可能性も高くなるはずです。

資金調達が入らない起業が増えている。在庫や設備投資などの投資が小さくてすむ事業なら、資金調達もあまり必要がありません。資金調達をする必要がなければ、銀行や投資家などの第3者に事業を見てもらう必要もないので良くも悪くも自分の思い通りに事業が行えるのです。最近は、「店舗」はウェブページを立ち上げるだけで、オフィスは自宅という人も増えています。「起業イコール会社を辞めること」でもなくなってきました。会社員として働きながらでも起業できるわけです。「資金調達が入らない起業」では、起業のリスクは格段に小さく簡単になっています。

もちろん資金調達が必要な起業もあります。資金調達にはノウハウが必要。勝負をかけて急成長することを決意したりした時などは、資金調達も必要になってきます。

ネットのコミュニケーションに慣れているはずのIT系企業でスラ、オフィスがいくつもの雑居ビルに分散したり、同じビルでもフロアが分かれているだけで、コミュニケーションがうまくいかなくなり、社内で派閥ができたりするから不思議です。競争が厳しい市場ほど、1分1秒を惜しんで円滑にコミュニケーションできることが必要になります。

イノベーティブなことをやる場合に、銀行からの借り入れを当てにしてしまってはいけません。なぜ株式で資金調達をするかというと、それはベンチャー企業のリスクが高いからです。同じ金額を貸した50社のうち1社が倒産しただけで銀行の金利収入は全て吹っ飛んでしまうわけです。つまり、銀行業というのは、本当に堅く堅く考えて「絶対に潰れない」先にしか、お金を貸せないわけです。例外を無視してあえて単純な言い方をすれば、ベンチャー企業はお金を「借りる」べきではありません。

投資家は銀行よりもリスクを負っている分、より大きなリターンを求めているのです。投資家は、投資した金額が最低でも3から5倍くらいになって返ってくることが期待できないと、投資をしてくれないと思います。あえて金利に加算すれば、合計400%くらいの金利を望んでいるということになります。

良い投資家からの「口出し」されるというのは、悪いことばかりではありません。しかし、ただウザいだけということも非常によくあります。ベンチャー企業が投資家を決めるのは、恋愛や結婚似ていると思います。

バイアウトする側の企業はなぜベンチャー企業を買うのでしょうか?一つは「時間を買う」ということがあります。また、大企業は、既存のしがらみがない「破壊的イノベーション」

シリコンバレーなどでは、10社投資した案件があったとしたら、そのうち5社は倒産し、一社が上場になり、残りの4社はバイアウトすると言われています。リスクを負っているので、5社潰れるのは仕方ないとして、1社のホームランだけで全てを取り返すのは辛いので、残りの4社をいかに高く売却するということが、ベンチャーキャピタルのパフォーマンスを上げる腕の見せ所だと言われています。

「私に30年、金を預けてくれませんか」と言われたら、いくらそのベンチャーを応援したいと思っても、お金を出すのは躊躇しますよね?ベンチャーキャピタルのファンドも、通常7年から10年程度の期間を設定して投資家から資金を集めますので、設立から上場まで30年もかかるような環境では、アーリーステージのベンチャー企業に投資をすることは経済的に難しかったのです。

役員の二親等以内の親族の氏名、住所などで暴力団関係者などが混ざっていると、上場審査ではねられることになります。それを理由に断られ、誰も本当の理由を教えてくれない可能性が高いので怖いです。基本的に、素性のよくわからない人を株主や取引先にしてはいけません。

Googleも時価総額がかなりの規模になるまで上場しませんでした。アメリカでは「最高のタイミング」を見計らって上場するために、なるべく見上場のうちに力を蓄える傾向が強いのです。逆に日本では、「一刻も早く上場する」という傾向が強くなっています。上場しても生きていけないことがわかっていながら、「早く上場しろ」と急がすようなアホなベンチャーキャピタルや証券会社などのいうことを聞かないで済むようにするには、基本的には事業自体が生けていて、成長力があることが重要です。

日本では、シリコンバレーのようにチャレンジする人が後から押し寄せてくる場所ではないので、よく言えばいいベンチャー企業については「売り手市場です」。悪く言えば、アメリカなどでは投資が受けられない企業でも投資を受けられたり、上場できたりするチャンスがある「ベンチャーが甘やかされた」市場だと思います。

個人的な直感にしか過ぎませんが、起業段階の経営者としては、「この事業がいかに面白いか」「このサービスは世界を変えると思う」といった、「事業の面白さ」をとうとうと語るようなタイプがむているのではないかと思います。


「お金のかからない起業」も増えています。資金調達の面からは、最初から必ずしも会社にする必要ないのです。黒地の法人になると法人税等が約4割かかってきます。つまり、今の年収が300万円程度なら、たとえ兼業する事業で数百万円の利益が出たとしても、個人で事業を行った方が、税金的にはお得かもしれません。


上場しにくい資本構成になっていたr、創業者の持ち分が少ないなど、EXITできる可能性が小さいとみなされる。この企業は生まれた瞬間にすでに資本政策で失敗していたわけです。
EXITしようと言った時に、個人投資家から思わぬ反対を食らって、交渉がおじゃんになるといったこともありえます。もっともシンプルな方法は、なるべく外部の投資家の比率を低く、人数もごく少数にしておくということです。

資金を投資しようというベンチャーキャピタルやエンジェルは、基本的に事業の全部の側面を見ているはずです。もちろん、彼らは全知全能の神からはほど遠い単なる人間ですので、今までに全くないような新しいものを射止めで理解できたら、その方が不思議です。ですから、冷たくあしらわれたりしてもそこでくじけてはダメです。しかし、彼らをなった奥させることができないのはいいとしても、でも、取引先や顧客やマスコミなどは納得させられる可能性はあるのでしょうか?もしかしたら、「他人を納得させる力」がそもそも低いのかもしれません。

「成功しそうな経営者だ」と感じてもらうためには、事業の本質がいけているとか合理的な計画を持っているというだけでなく「天性の魅力」のようなものも重要かもしれません。

役員や従業員はもちろん、投資家に対しても「これならいける!」と思ってもらえる「ワクワク感」のようなものがベンチャーの事業計画には必要だと思います。

成功する事業かというのは、こちらがこの問題はどうクリアするの?といった質問をぶつけても、たちどころに「なるほど」と言う答えが返ってくることが多いです。やはり、成功する人は、事業のことも寝る間を惜しんで考えているので、「こうなたらこうする」といった不測の事態への対応や、成功して成功している事業のイメージも詳細に頭の中に描けているし、成功しない人は考えが浅い、と言うことではないかと思います。

優秀な人を引き込む魅力があるかどうかも、ベンチャーが成功する重要な要素です。

上場のメリットは資金調達だけではないのですが、「上場企業の社長を一生に一度はやってみたい」といった経済合理性のない経営者の欲望などで上場されたら、従業員や投資家はたまったものではありません。

ベンチャー企業の事業計画には、論理的にできるかできないかをチェックできる部分もありますが、「予言の自己成就」的性質もあります。それを聞いた人たちも「そうなるにちがいない」と思えば、結局、想定した道筋や姿は違っても、最終的に「成功」してしまう面もあるわけです。

一回の増資で会うべき投資家の数は、数十は普通です。こうした成長の確実性を高める努力に時間をかけること「旬」のタイミングを逃さないことのバランスも重要です。

ベンチャー企業成功の最大の鍵は、「人」です。キラキラした人材は、さらにまた別のキラキラした人材をひきつけます。自社の役職員にしたい人を口説く際に、「将来金が儲かるよ」と誘って成功した例はあまり聞いたことがありませんし、「いい人材」は金だけでは動いてくれないことが大い気がします。どちらかというと「仕事に夢がある」「やりがいがある」「ワクワクする!」「こんな私に大きな仕事を任せてくれる」「人生をかける意味を感じた」といった、金以外の要因でベンチャー企業に志願してくれる人が多いのではないかと思います。

スターバックスはアルバイトにストックオプションを付与して話題になったのですが、上場した時に車内の特定の人だけが大金持ちになって、平社員には何もないというのでは、上場してめでたいはずなのに、車内の雰囲気もギクシャクするかもしれません。ストックオプションは従業員等の「やる気」のために付与するのですから、それによって車内に啀み合いが起こってしまうのでは本末転倒です。

ビジネスが必ずうまくいくのであれば、投資契約なんていらないとも言えます。つまり、問題は「当初の想定通りにいかなかった時」なのです。

「必ず投資をする」といった法的拘束力があるものではありませんが、だいたい、どの程度の金額を投資して何パーセントの持ち分が欲しいのか、どんな内容の投資契約が結ばれるのかについて、あらかじめ確認して進めるべきです。これを書面に落としたものがタームシートです。

個人事業は、ライバルが登場することになった場合、法人化して一気に成長しないとライバルに負けてしまうということも考えられます。その場合には、設立、創業者の出資、ベンチャーキャピタルの出資などが、極めて近接した期間に行われることになり、種類株式の出番ということになるかもしれません。

次の新しいことを始める場合に、「信頼がおけるやつだ」と見てもらえるのか「信頼がおけないやつだ」と見られるのかは、大きな違いです。

身近に、成功したベンチャー企業の人たちや活気のある事例をたくさん見れば、「あいつができるんだったら俺だって」という気になるわけです。「経営の神様」ではなく、「くしゃみもすればミスもする普通の人間」が成功できるのだとわかることが重要だと思います。

一緒に起業するいい仲間や専門家に出会い、実際に起業してみることです。どんな座学よりも、一つの経験の方がはるかに役立つと思います。


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